プロジェクト座談会
「グロサリー事業部 菓子チーム」
ロングセラー商品
ポテトチップスのリニューアル
グロサリー事業部菓子チームでは、スナック菓子や煎餅、チョコレート等のお菓子の商品開発や販売を担当しています。
主力商品であるポテトチップスは、改良を重ねながらロングセラー商品の地位を築いてきました。
よい商品を、よりよくしていくために、菓子チームの挑戦の日々は続きます。

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青木 正太郎
Shotaro Aoki
グロサリー事業部
菓子チーム 係長
商品開発担当
2009年入社
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町田 結花
Yuka Machida
グロサリー事業部
菓子チーム
営業担当
2016年入社
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田嶋 肇
Hajime Tajima
グロサリー事業部
菓子チーム 主事
ポテトチップス商品開発担当
1999年入社
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藤田 玲香
Reika Fujita
グロサリー事業部
菓子チーム
業務担当
2018年入社
ポテトチップスの“レッドオーシャン”から脱出するために。
多くの人が大好きなポテトチップス、
その新商品を開発されているのですね。
田嶋 |
私は入社12年目の2011年に他部署から異動してスナック担当になりました。当時はポテトチップスといえば薄切りタイプしかなかった頃です。容量の少ない100円以下ものが主流でしたね。ナショナルブランドの価格が落ちている時で、その価格帯は競合がひしめきあう“レッドオーシャン"。当時のCGCの商品では加盟企業にメリットを提供しにくい状況でした。そこで、スナック菓子の大手メーカーであるカルビーさんと組んで新商品の開発を行うことにしたのです。
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それで開発した商品がこちらですね。
田嶋 |
はい。味、量、厚さ等、いろいろと試行錯誤を繰り返して今の最良の答えがここに並んでいるポテトチップスになります。まずは量を見直しました。単価を上げるために、これまでフレーバーによってサイズもまちまちだったものを、量を増やして統一したのです。120g、130gと試して、ようやく結果が出たのが160gでした。売れ行きが好転し、全国で取り扱ってもらえるようになりましたね。
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青木 |
カルビーさんのポテトチップスは容量が60gで安い店舗で68円、78円くらいだったでしょうか。それでは何個も買ってもらわないと加盟企業の売り上げにはなりません。人口が減り、食べる人自体も減っていますから食べたいと思っている人にたくさん食べてもらった方がいいという発想から、私たちは1袋160gを178円で販売しました。その思惑と市場、商品が合致してヒットにつながったのだと思います。
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一方、こちらの厚切りポテトチップスというのもおいしそうですね。
田嶋 |
これも薄切りポテトチップスと差別化するために、ポテトを厚切りにして食感をよくした商品です。
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青木 |
その頃、コンビニエンスストアでは厚切りがよく売れていたので、ポテンシャルはあると思っていました。実際、厚切りというのはポテトの味がしっかり味わえる品質のよいものですから自信はありましたね。看板商品といっしょに置かせてほしいと加盟企業に提案しました。
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青木 |
ええ。実は発売から4、5年は厳しい状況でした。
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田嶋 |
この商品も容量を160gに増やしたらようやく売れるようになりました。思惑通りいくこともあれば、行かないこともあるのが商品開発です。あきらめずに改良し続けることでヒットにつながる商品もあります。正直プレッシャーを感じることもありますが、奥の深いおもしろい仕事だと思いますね。
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探し求めてきた第4のフレーバーを発見。
田嶋 |
商品開発と言えば、おいしさ、フレーバーについて思い浮かべる人が多いかもしれません。ポテトチップスといえば、みなさんもお馴染みの、うすしお、のりしお、コンソメ、これら3フレーバーに集約されます。実はCGCでも、これまで第4のフレーバーの開発に何度も挑戦してきたのですが、なかなかうまくいきませんでした。バターしょうゆに、ブラックペッパー、変り種として、ゆずこしょう等も開発しましたが、どれも定着しませんでしたね。どんな味がいいのか、POSデータ等を見ながら考える日々が続きました。そうした中、カルビーさんのピザポテトはコンスタントにずっと売れ続けていたんですね。ピザなら女性にも好まれるし、まずは年に数回の期間限定で開発してみようということになりました。
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大手メーカーにあるフレーバーを、どのようにCGC流に取り入れたのですか。
田嶋 |
新たに開発するなら、既存の商品に負けないものにと検討を重ねました。他社のピザポテトは厚切りで濃厚なテイストでしたので、私たちは薄手の生地でチーズのシンプルなおいしさを楽しめる「マルゲリータ」のように、モッツァレラチーズパウダーとトマトパウダー、バジルを使用した薄切りのポテトにしました。
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売れ行きはどうでしたか。
田嶋 |
好調でしたね。今年の春と秋の2回、期間限定商品として販売したのですが、これまでの商品は、どうしても秋の方が伸び悩む傾向があったのです。でも、ピザ味は春に増して秋に注文が殺到して確かな手ごたえがありました。
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青木 |
すでにたくさんのメーカーが多くの商品を世に送り出していますから、まったくの新商品を生み出すのは容易ではありません。特にポテトチップスのようなロングセラー商品は、それ自体がすでに多くの消費者に愛されています。ゼロからより、イチから、今ある商品をいかによりよくするかを考えた方が、お客様に喜んでいただける地に足着いた商品になるのだと思います。
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ロングセラーの経験を生かして、よりよい商品を。
そうした菓子チームの中で、
藤田さんはどのような役割をお持ちですか。
藤田 |
私は昨年4月に入社してから菓子チームに所属しています。現在は商品の受発注を担当して、全国の加盟企業からの菓子の発注を受け付け、各店に手配しています。納期までに希望の商品を、希望の数量分提供するという、商売で最も基本的で、最も大切な部分を任せていただいています。どんな商品がいつ、どこで、どのくらい売れているかが分かり勉強の毎日です。今年1月からは営業担当として先輩の町田から引き継いで自分も営業活動を行っていく予定です。現在の業務で学んだことを生かして、町田のように商品をどんどん提案していきたいです。
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後輩から見て町田さんの仕事ぶりは?
藤田 |
町田先輩は明るくてやさしくて、加盟企業とも気さくに話せる関係を築かれています。その姿から営業の仕事は結局、人対人であることを学びました。自分が町田のような仕事ができるかは分かりませんが、自分なりに加盟企業の方々と向き合い、喜んでいただける営業になりたいです。
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町田 |
私は、商品そのものの魅力を伝えることはもちろん、自分が担当する加盟企業の売場の品揃え等を踏まえて、「この価格帯、この商品群を強化した方がいいですよ」と店舗全体の視点からプラスになる商品のご提案を心がけています。あとは他の加盟企業からおすすめいただくと前向きに検討していただけることが多いですね。
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そのようにして
自分たちで開発して提案した新商品が、
実際にお店に並ぶのはうれしいでしょうね。
田嶋 |
商品が発売されたことより、売れることがうれしいです。お菓子は食べていただいてこそ価値があるものですから。発売後はPOSデータとにらめっこの毎日です。何がどれだけ売れているのか、日々のチェックが欠かせません。
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田嶋 |
CGCの商品開発は、多くの人に喜んでもらえるようなベーシックな商品が主流です。キッチンにいつも置いていただけるロングセラー商品を生み出そうというのが基本姿勢。いいものを、もっとよくしていくことで、加盟企業やお客様に愛される商品をつくっていきたいです。
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田嶋 |
そのためにも、自分がいちばん考えていると思えるまで徹底的に調べること。自分はこの商品を、このカテゴリーをこうしたいという信念が固まるまでやり尽くすことが必要だと思っています。これまではどうしても作り手目線で商品をつくってしまう部分がありました。これからはもっと使う人の立場、お客様の目線に立った商品開発を追求していきたいです。
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藤田 |
私は営業担当になったら、全国各地の多くのお店を訪れ、いろんな考え方を持った加盟企業の方々とお会いして新しい考え方や感性を磨いていきたいと思います。定番商品を大切にするのはもちろん、近年は個包装のお菓子が増えているように、そうした流行にも目を向けて、新しい発想から商品を生み出せるようにチャンレンジしていきたいと思います。
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田嶋 |
最終的には、買っていただくお客様にどれだけ満足していただけるか。お菓子なので、楽しくなったり、笑顔になったりできるものをチームとして提供していきたい。そして、私たち菓子チームの仕事を通じてCGCのファンが少しでも増えてくれたらうれしいですね。
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