掛川 興太郎株式会社ツルヤ代表取締役会長Kotaro Kakegawa 私どもツルヤは、今から44年前の1975年にCGCグループに加盟しました。CGC創業者の堀内寬二さんが「BIG対策」「商品こそすべて」を掲げ、商品活動を柱にCGCの協業活動を始めて、2年が経過した頃のことです。 当社も創業以来、「商売の基本は商品」という基本姿勢で、「お客様の夢に商品で応える」商品経営を貫いてきました。 当社の創業者で当時社長を務めていた私の父も、寬二さんの思いや考え方に強く共感して加盟を決めました。 「大手に対して異体同心、心を合わせて協同の力で対抗することが大事」「大手が取り組んでいることは商品でも仕組みでも教育でも協業活動で実現していく」——こんな言葉を寬二さんから何度も聞いたことが昨日のことのように思い出されます。 平成の時代にCGCグループは、組織も活動も地盤を固め、大きく飛躍しました。1社では成しえない販売量をまとめ、それが商品の調達や開発に活かされ、私たちはそのメリットをお客様に日々提供しています。 協業活動で成果をあげるためには、私たち加盟企業がそれぞれの活動に積極的に参画することが大前提になります。 かつて、私どもの店を見学された加盟企業の方々から「(当社の)棚割りやフェース取りを真似たが売れない」という声をいただいたことがあります。どんなに良い商品でも売り込んで定着させるためには3年から5年はかかります。私たちの武器であるCGC商品は、とりわけ根気よく売り育てる努力が大切です。 令和の時代となりましたが、これからの協業活動の商品開発の目標も、量をまとめてコストダウンという従来のものに加えて、「お客様の潜在的な需要に応える新しい価値を創ること」がとても必要だと思います。 そのためには、新しい技術を持つ新しい取り組み相手を見つける、既存の取り組み先でも研究開発部門と直接つながる、私たちの大事な取り組み相手である国内各地の一次産品の生産者と協同で価値を創る、こうしたことに果敢に挑戦し続けることが不可欠だと考えます。 お客様に「これが欲しかった」と喜んでいただけるような商品が続々と生まれることを心から期待しています。根気よく売り育てる努力を「協業のこころ」を伝える3CGC GROUP CSR & CSV REPORT 2019
元のページ ../index.html#5